これは一つの完成形では?QNAP「TS-464/TS-664」はJasperLake+デュアル2.5GbEな4ベイ/6ベイNAS

NAS

2022年5月18日、NASメーカーのQNAPはCeleron N5015/N5095を搭載した4ベイNAS「TS-464」および6ベイNAS「TS-664」を発売しました。

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スペック

■ TS-464/TS-664
CPU Celeron N5105/N5095
メモリ 4GB DDR4
ストレージ 4/6ベイ 2.5/3.5インチ
M.2 NVMe×2
インターフェース USB 3.2 Gen2×2
USB 2.0×2
HDMI
2.5GbE 有線LAN×2
サイズ TS-464:168×170×226mm
TS-664:168×235×226mm
重さ TS-464:2.26Kg
TS-664:2.9kg

型番 TS-464
メーカー QNAP
価格 92,800円
発売日 2022/05
170
高さ 168
奥行き 226
CPU Intel Celeron N5095/N5105
内部フラッシュメモリ 4GB
メモリ 4GB SO-DIMM DDR4
最大メモリ 16GB(2slot)
ホットスワップ
SSD対応
NIC
(1GbE)
2(2.5GbE)
NIC
(10GbE)
オプション
LA/PT
USB2.0 2
USB3.0 2(Gen2)
USB type-c
eSATA
PCIe 1(3.0 x2)
SDカード
HDMI 2.0 x1
4K対応 4K/60Hz
DisplayPort
S/PDIF
オーディオジャック
スピーカー
赤外線
レシーバー
ハードウェア
暗号化
ハードウェア
アクセラレーション
IPカメラ
(無償)
8
IPカメラ
(最大)
24
仮想化
(VMWare)
仮想化
(Windows)
仮想化
(Citrix)
仮想化
(OpenStack)
仮想マシン
(VirtualBox)
仮想マシン
(Docker)
対応RAID 0/1/5/6/10
ファイルシステム EXT4
システム
ファン
120mm x 1
ノイズレベル
Wi-fi
消費電力 25.98W
重さ 2.26kg
DTCP+
DTCP-IP ×
DLNA
iSCSIターゲット
iSCSI LUN
ユーザー数 4096
グループ数 512
並列接続数 1500
共有フォルダ 512
スナップショット 1024
read性能
write性能
read性能
(暗号化)
write性能
(暗号化)
備考 90W電源
M.2 NVMe 2280 ×2
(PCIe Gen3 x1接続)

特徴

QNAPは型番が微妙に連番とならないので判断しづらいのですが。「TS-464/TS-664」はTS-x53Dシリーズ(TS-253D/TS-453D/TS-653D)の後継とみていいと思います。

新たなトレンド? QNAP「TS-x53D」はデュアル2.5GbE搭載!
2020年6月29日、NASメーカーのQNAP(本社:台湾)は、Celeron J4115とデュアル2.5GBase-Tを搭載した、2/4/6ベイNAS「TS-x53D(TS-253D/TS-453D/TS-653D)」を発表、2020年7

NASの新製品サイクルは2年~4年と長めで、TS-x53Dシリーズの登場は2020年6月なので、期間的にも外れてはいません。
TS-x53Dとの違いは以下。

モデル TS-x64 TS-x53D
CPU Celeron N5105/N5095 Celeron J4125
メモリ 4GB 4GB/8GB
ストレージ 4ベイ/6ベイ 2ベイ/4ベイ/6ベイ
有線LAN 2.5GbE×2
M.2スロット M.2 2280×2
(PCIeGen3 x1接続)
PCIeスロット PCIe Gen3 x2 PCIe Gen2 x2
USB USB 3.2 Gen2×2
USB 2.0×2
USB 3.0×2
USB 2.0×3
HDMI 2.0 ×1

そのうち2ベイの「TS-264」も出るのかなぁとは思いますが、3ベイの「TS-364」があるのでスキップとなるのかもしれません。

価格次第ではアリ。QNAP「TS-364」はJasperLake+2.5GbEな3ベイNAS
2021年12月7日、QNAPはIntel JasperLake世代CPUを搭載した「TS-364」を国内発表しました。本製品はグローバルでは11月17日に発表しており、3週間遅れでの発表となります。割と早いですね。2021年12月10日追
【レビュー】QNAP TS-364:パワフルになった3ベイNASだけど価格がネック
先日、QNAP「TS-364」の記事を書きましたが、QNAP様より「TS-364」をお借りすることができましたので、レビューしたいと思います。機材をご提供いただきましたQNAP様にはこの場を借りて御礼申し上げます。QNAP TS-364■

CPUについて

TS-x64シリーズの搭載CPUは、Jasper Lake世代のCeleron N5015またはCeleron N5095です。

どちらかになるかは出荷状況によって変わり、選ぶことはできないとのこと。
Jasper Lakeはそこそこ早いペースで旧世代からの置き換えが進んでいるので、メーカー側としても納入が安定しないのでしょう。

CPU PassMark
Ryzen 3 5300U(4C/8T) 100312391
Core i5-1035G1(4C/8T) 79642390
Ryzen 3 4300U(4C/4T) 78912370
Ryzen 7 3700U(4C/8T) 74252062
Ryzen 5 3500U(4C/8T) 71411991
Core i7-10510U(4C/8T) 70982440
Core i3-1115G4(2C/4T) 65562774
Core i5-10210U(4C/8T) 64872266
Core i5-8250U(4C/8T) 60851984
Core i3-1005G1(2C/4T) 52102288
Pentium N6005(4/4T) 47521762
Ryzen R1606G(2C/4T) 43901958
Celeron N5095(4C/4T) 42441577
Ryzen 3 3250U(2C/4T) 41311900
Celeron N5105(4C/4T) 40521520
Core i3-10110U(2C/4T) 40472305
Ryzen 3 3200U(2C/4T) 39671864
Core i5-7200U(2C/4T) 33801789
Celeron J4125(4C/4T) 32381214
Celeron N5100(4C/4T) 31981375
Athlon 3050U(2C/2T) 32271776
Core m3-8100Y(2C/4T) 30341841
Celeron N4100(4C/4T) 24761005
Celeron N4500(2C/2T) 19671411
Celeron N3450(4C/4T) 1925762
Celeron N4000(2C/2T) 14781072
Atom x7-z8750(4C/4T) 1406704
AMD A4-9125(2C/2T) 12271063
Celeron N3350(2C/2T) 1133801
Atom x5-z8350(2C/2T) 922488

上段:CPU総合、下段:シングルスレッド

CPU性能は前世代比でおよそ3割増しとなります。
ストレージ製品としては過剰なレベルになってきましたが、QNAP NASのように複数アプリを動作させることを前提とすると、どれだけあっても足りないということはありません。

PassMarkスコアが4000を超えているので、メモリ次第ではVM(仮想マシン)も1台か2台程度であれば動かしても支障はないと思います。

メモリとストレージ

メモリは4GB DDR4。内部的にはSO-DIMMが2スロットあり、メーカー側では最大16GBとしています。

別機種(TS-364)での検証では、シングルランクメモリであれば32GBもできるようですが、メーカーの保証対象外の自己責任となります。

【レビュー】QNAP TS-364:メモリとかVMとか追加で実験してみた【応用編】
先日レビューしたQNAP「TS-364」ですが、個人的にやり足りないなぁと感じた部分があったので、レビューが終わった後もぼちぼち触っていたのですが、満足がいったのでまとめてみました。メモリを32GBにしてみよう前回のレビューではメモリ32G

ストレージは4ベイまたは6ベイの2.5インチ/3.5インチのほかに、内部にSSDキャッシュやEdge TPUに使えるM.2 NVMeスロット(PCIe Gen3 x1接続)が2スロットあります。

その他

無線LANはUSBドングルを使えば対応します。
有線LANは2.5GbEが2ポートです。スループットは非公開なものの、単ポート290~300MB/s、ポートアグリケーション(5Gbps)で580~600MB/s程度になると思われます。

大きな特徴としては、PCIe Gen3 x2スロットでしょう。
ロープロファイル専用ではありますが、10GbEカードやUSBカード、無線LANカードなどに使うことができます。

前世代のGen2 x2(片方向1GB/s)からGen3 x2(片方向1.969GB/s)と帯域がほぼ倍増し、10Gbps(=1.25GB/s)以上の帯域となったことで、10GbEカードをフルスピードで活用できるようになりました

OSはLinuxベースのQTS5.0
仮想化についてはVM(OS全部をエミュレーション)のVirtualization Station、コンテナ(ソフトウェアレベルでのエミュレーション)のContainer Stationに加え、Linuxアプリを直接NAS上で実行できるLinux Stationが追加されました。

さらにLinux Stationはリモートデスクトップにも対応しています。

外観

正面は幅が違うだけです。
USBは転送速度10GbpsのUSB3.2 Gen2となったことで、直接接続によるバックアップが高速化されました。

背面は、マザーボードは同じなのでインターフェースは同じ、ファンの構成だけ違っています。
HDMIはHDMI2.0に対応し、PCのように扱うこともできます。

まとめ

「TS-464」の価格は92,800円、「TS-664」は118,800円です。
「TS-453D」が6万円台後半、「TS-653D」が10万円弱であったことを考えると、発売価格としては結構な値上げです。

TS-x53Dの時は半年程度で「TS-453D」が6万円台前半、「TS-653D」が8万円台前半に値下がりしたので、「TS-x64」もしばらく待てば値下がりする可能性はあります。

JasperLake世代となったことで、基本性能の向上、M.2 SSDへの対応、PCIeスロットの帯域倍増と、TS-x53Dの時に惜しいと思っていたポイントが全部潰されました。
個人的にはNASの完成形の一つとみていいんじゃないかと思っています。

ちょっと高めですがそれだけの内容が盛り込まれていますし、セール(あまりセールされませんが…)を積極的に狙って行きたい機種と言えます。

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