2022年6月16日、NASメーカーのTerraMasterは、Intel Celeron N5105/N5095を搭載した6ベイNAS「T6-423」を発表、発売しました。
スペック
■ T6-423 | |
CPU | Celeron N5105/N5095 |
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メモリ | 4GB (最大32GB) |
ストレージ | 3.5インチ×6ベイ M.2 NVMe SSD×2(PCIe3.0 x1接続) |
インターフェース | USB 3.2 Gen2×2 2.5GbE 有線LAN×2 HDMI |
サイズ | 226×130×218mm |
重さ | 2.5kg |
特徴
TerraMasterと言えば分厚いアルミ筐体のイメージですが、あれはあくまで個人や中小企業向けのデザインであり、もっと上のプロユースなベイ数の多いモデルになると途端にコンパクトになります。
言ってしまえばサーバーラック向けのイメージをそのままデスクトップに持ってきたようなものでしょうか。
「T6-423」はそのようなプロ向けの中でも最小ベイとなる6ベイモデルです。共通デザインの機種としては9ベイの「T9-423」、12ベイの「T12-423」があります。
型番も地味に違っていて、従来の製品は”F”から始まるのに対し、これは”T”となっています。
位置づけ的には「F2-423/F4-423」の姉妹機とみて問題ないでしょう。
CPUはJasper Lake
CPUはJasperLake世代のCeleron N5105またはCeleron N5095が搭載されます。
両者はTDPが違うもののほぼ同じ性能で、どちらが搭載されるかは調達状況によってランダムとなります。
TerraMasterはCelron J3355/J3455から世代をひとつスキップしてJasper Lakeに移行したので、CPU性能はおよそ8割増しとなります。
これだけ違えば操作の感触もかなり違うと思いますし、これまでの製品では厳しかったVM(仮想マシン)も1台か2台程度であれば動かしても支障はないと思います。
メモリとストレージ
メモリは4GB DDR4が搭載されます。
SO-DIMM×2なので増設・換装が可能。シングルランクメモリであれば最大32GB(16GB×2)まで増設できます。
検証はしていませんが、デュアルランクでも32GB×1なら動くかもしれません。
ストレージは6ベイ。内蔵ストレージについての記載がありませんが、過去にレビューした機種と同様であれば、内部にOS用のUSBメモリがあると思われます。
また、SSDキャッシュ用としてM.2 SSDスロットを二つ内蔵。接続はPCIe3.0 x1接続なので片方向1GB/s弱が限界となります。
M.2 SSDをOS用のストレージとして活用できるかについては残念ながら記載がありません。
その他
ネットワークは2.5GbEを2ポート内蔵しています。無線LANについては対応していません。
USB Wi-fiを使えばつなぐことができるようですが、対応製品や対応チップなどの詳細については不明です。
OSは新しくリリースされたTOS 5。
全面的に作り直したようで、「50を超える機能と600の改善が追加」と「UIの軽量化」が謳われています。
カーネルバージョンも上がっていれば、USB Wi-fiは結構な製品が使えるようになりそうですが、果たして…?
外観
正面です。
「T6-423」は縦置き・横置きどちらでも使えるようになっています。
サイズは226×130×218mm。
縦置きを正面から見ると350ml缶4本分(350ml缶は高さ122mm、直径66mm)が大体同じくらいになります。
横置き時底面側となる部分は吸気スペースです。
背面はシンプル。
デュアル2.5GbEにUSBは10GbpsなUSB3.2 Gen2です。
まとめ
「T6-423」の価格は79,990円です。6ベイNASとしてはかなり安価です。
他メーカーのJasperLake世代機はPCIeスロットによる拡張性などが追加されていて一概に比較はできませんが、単純に大容量ファイルサーバーとして使うとか、10GbEは当面導入予定がないとかであれば、これで十分でしょう。
TOS 5の出来については気になるところですが、「T6-423」以外はまだ対応していないようで、ダウンロードリストに登録されておらず、手持ちの機材では確認できていません。
説明不足で不透明な部分もありますが、コンパクトかつ大容量なNASを探しているなら、アリと言えそうです。
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