コンセプト機っぽい。 DELL「XPS 13 Plus 9320」は多分二度見される13.4インチノート

PC

2022年5月20日、DELLはIntel第12世代Core CPU(コードネーム:Alder Lake)を搭載した13.4インチノート「XPS 13 Plus(9320)」を発売しました。

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スペック

■ DELL XPS 13 Plus(9320)
CPUCore i7-1260P
Core i5-1240P
メモリ16~32GB LPDDR5-5200
ストレージ512GB~2TB NVMe SSD
画面13.4インチ IPS WUXGA/4K
13.4インチ 有機EL 3.5K
インターフェースUSB Type-C(TB4)×2
wi-fi802.11ax+BT5.2
サイズ295.3×199.04×15.28mm
重さ1.23kg

特徴

「XPS」シリーズはDELLのノートPCの最上位に君臨し続けているシリーズです。
そのため、新技術やら新規格やら、新しいことはガンガン取り込むスタイルなのですが、前世代の13インチクラスでは新設計モデルと旧来の延長的なモデルの2種類が発売されました。

このスタイルは今年も継続するようで、この記事で取り上げる「XPS 13 Plus(9320)」は新設計というか「これ、コンセプト機じゃなかったの?」ってレベルの新筐体となっています。
ただし前世代では同じ名称だったので混乱を招いたのか、今世代では「Plus」を付けて区別しやすいように改善されています。

ちなみに歴代のXPSを並べると以下の通り。

2016年09月(9360):第7世代Kaby Lake
2017年09月(9360):第8世代 Kaby Lake Refresh(CPUのみ更新)
2018年01月(9370):第8世代 Kaby Lake Refresh
2019年01月(9380):第8世代 Whiskey Lake
2019年08月(7390):第10世代 Comet Lake
2020年01月(9300):第10世代 Ice Lake
2020年10月(9310):第11世代 Tiger Lake
2021年03月(9305):第11世代 Tiger Lake
2022年05月(9320):第12世代 Alder Lake-P ← New!

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CPUはAlder Lake-P

「XPS 13 Plus」のCPUはIntel第12世代Alder LakeよりCore i7-1260PまたはCore i5-1240Pが搭載されます。

PシリーズはTDP28Wの、第11世代でいうところの「H35」シリーズにあたります。
TDPが高い分絶対性能も高く、Core i5-1240PでPassMarkスコアが18,000オーバーをたたき出します。
しかし実際はアプリケーションの側がAlder LakeのPコア/Eコア ハイブリッド構成に対する最適化が間に合っていない状況なので、今後最適化が進むにつれ、スコアも変動していくと思われます。

10年に一度の大変革。Intelの第12世代Core CPU「Alder Lake」はハイブリッド構成でCPU性能大幅強化

ちなみに高効率コアであるEコアですらSkyLake(Core 6000番台)くらいの性能があるとされています。

メモリとストレージ

メモリは16GBまたは32GBのLPDDR5-5200。オンボードですが容量的には十分ですし、内部的にはクアッドチャネルとなるようです。

ストレージは512GB~2TB M.2 NVMe SSD。当然のごとくPCIe Gen4です。
スペース的な理由から、シングルストレージとなっています。

サービスマニュアルから引用したシステムボードの画像です。
最近のシステムボードはかなり小型化されていますが、これも相当に小さいです。よくここまで押し込んだものだなぁ…どうみてもデュアルストレージは無理そうです。

その他

無線LANは802.11ax(Wi-fi 6E)に対応したIntel Killer Wi-Fi 6 1675(AX211)を搭載。
ゲーミング向けネットワーク製品であるKillerはQualcomm Atherosの子会社であるRivet Networksのブランドでしたが、Rivet Networksは2020年にIntelに買収されています。

バッテリーは3セルの55WHr
付属の電源アダプタは60W出力です。…65Wじゃないのね。
60分で80%のExpressCharge(急速充電)に対応しています

付属品として「USB-C – USB-A 3.0アダプター」および「USB-C – 3.5mmヘッドセット アダプター」が同梱されます。

外観

正面です。
ディスプレイは13.4インチのアスペクト比16:10で、以下の3種類から選べます。

・500nit FHD+(1920×1200) ノングレア
・400nit 3.5K(3456×2160) タッチ対応(反射防止)、有機EL
・500nit UHD+(3840×2400) タッチ対応(反射防止)

ちなみに3.5KとUHD+は価格が同じみたいです。
タッチ対応ながら反射防止仕様となっている点も個人的に高評価です。

またカメラは720pなので、1080pカメラが要件の一つであるIntel Evoプラットフォーム(第3世代)には非準拠、しかし製品ページには代わりにIntel Evoプラットフォーム(第2世代)のロゴが掲載されています。
…確信犯っぽくて嫌な感じですね。

最大の特徴はキーボード。Edge to Edgeなうえ、タッチパッドが見当たりません
シームレス(継ぎ目のない)なガラス製のタッチパッドということで、実際のタッチパッド範囲は一般的なノートと同程度の範囲です。クリックは触覚フィードバックです。

隙間のないキートップから「mokibo」の技術を取り込んだのかと予想していたのですが、そういうわけでもなさそうです。

マウスいらず。 全面がタッチパッドになるBluetoothキーボード「mokibo」

ファンクションキー/メディアキーもタッチ式。Fn+escで切り替えます。表示も切り替わるので今どっちなのか悩まなくていいのは便利ですが、タッチ式はなぁ…
地味にDELキーがタッチ式なので、人によっては使いにくいかもしれません。

インターフェースは超シンプルにThunderbolt4×2。いっそすがすがしいまでに割り切っています。
左右に分かれているのでどちら側にも電源をつなぐことができるのは良ポイントですね。

厚みのある端子がないので、全体の厚さも15.28mmとかなり薄めです。

まとめ

「XPS 13 Plus」の価格は記事執筆時点で207,184円(税込・送料込)から。
昔のXPSシリーズとは違って999ドルを維持するためだけのメモリ4GBモデルとかがないので、相応の値段からのスタートとなっています。

とはいえCore i5に最低でも16GB LPDDR5メモリ(DDR5は高価)、PCIe Gen4 SSDなど価格の高いパーツが盛り込まれているので、価格は割と適当(本来の意味のほう)ではないかなと。

見た目がなかなかインパクトありますし、外で使っていたら二度見必至、ビジネスでの雑談ネタの一つにもできそうです。

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