ぎりぎり10万切りスタート。 Lenovo「IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9」はRyzen 8045HSシリーズを搭載した割安な14インチ2-in-1ノート

PC

2024年3月19日、LenovoはRyzen 8045HSシリーズを搭載した14インチ2-in-1ノート「IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9」を発売しました。

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スペック

■ IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9
CPURyzen 7 8845HS
Ryzen 5 8645HS
メモリ16GB LPDDR5X-6400
ストレージ512GB NVMe SSD
画面14.0インチ IPS WUXGA
マルチタッチ対応
インターフェースUSB Type-C(Gen2)×2
USB 3.0×2
HDMI
microSDXC
オーディオジャック
wi-fiWi-fi 6E+BT5.3
バッテリー57WHr
サイズ313×227×17.9mm
重さ1.6kg

特徴

「IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9」はおそらく「IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型」の後継機種に当たります。

「IdeaPad Flex 5 Gen 8 14型」はZen3/VegaアーキテクチャなRyzen 7 7730U/Ryzen 5 7530U (Ryzen 7 5825U/Ryzen 5 5625Uのリフレッシュ版)であり、「IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9」はZen3+/RDNA2であるRyzen 7035/Ryzen 6000を飛ばしてZen4/RDNA3アーキテクチャ、しかもTDP45WのRyzen 8045HSシリーズとなりました。

CPU

「IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9」のCPUは前述の通り、Ryzen 8045HSシリーズからRyzen 7 8845HSまたはRyzen 5 8645HS

アーキテクチャは据え置き。モバイル向けRyzen 8000シリーズはAI強化に舵切り。2年半ぶりのAPUも登場

Ryzen 8000シリーズは2023年12月に発表されたCPUですが、CPUおよびGPUアーキテクチャはRyzen 7040シリーズと同じZen4+RDNA3となっています。
Ryzen 7 8845HSは、内容的にはRyzen 7845HSとほぼ同じ。違いといえるのはNPU(XDNA)が強化(10TOPS→16TOPS)された点だけです。

CPUPassMark(Multi)
Core i9-14900HX(24C/32T)45859
Core i9-13900HX(24C/32T)44672
Core i9-13900H(14C/20T)29399
Ryzen 7 7840HS(8C/16T)29056
Ryzen 7 8845HS(8C/16T)28412
Core i9-12900H(14C/20T)28344
Core i7-13700H(14C/20T)27600
Core i7-12700H(14C/20T)26850
Ryzen 7 7840U(8C/16T)25100
Core Ultra 7 155H(16C/22T)24866
Ryzen 7 7735HS(8C/16T)24279
Ryzen 7 6800H(8C/16T)23593
Ryzen 5 7640HS(6C/12T)22935
Core i9-11980HK(8C/16T)22894
Core i5-13500H(12C/16T)22840
Ryzen 9 5900HX(8C/16T)22635
M2 Pro(10C/10T)21541
Ryzen 7 5800H(8C/16T)21110
Core Ultra 5 125H(14C/18T)21031
Ryzen 7 6800U(8C/16T)20644
Ryzen 5 7540U(6C/12T)19213
Ryzen 7 7730U(8C/16T)18782
Core 7 150U(10C/12T)17757
Core 5 120U(10C/12T)17716
Ryzen 5 6600U(6C/12T)16846
Ryzen 5 7530U(6C/12T)16326
Core i5-1334U(10C/12T)13659
Core i7-11370H(4C/8T)11729
Core i3-1215U(6C/8T)10889
Core i7-1165G7(4C/8T)10327
Core i5-1135G7(4C/8T)9867
Core i3-1305U(5C/6T)8923
GPUFireStrike(Graphics)
RTX 3070 Mobile26845
RTX 4060 Mobile26304
Radeon RX 6600M23121
RTX 3060 Mobile20103
GTX 1660Ti Max-Q13346
RTX 3050 Mobile12437
GTX 1060 Max-Q10765
VR Readyの壁
Intel Arc(155H)8876
AMD 780M(8845HS)8500
AMD 780M(7940HS)8175
GTX 1650 Max-Q7828
AMD 780M(7840U)7824
Intel Arc(125H)7806
GTX 1050 Max-Q7285
AMD 680M(6800U)6890
AMD 760M(7640HS)6428
GeForce MX5506199
Core 7 150U6199
Core 5 120U5897
Core i7-12700H5641
GeForce MX450(30.5W)5369
Core i7-1165G75015
Ryzen 5 6600U4832
AMD 740M(7540U)4391
Core i7-1255U4383
Core i5-1334U4336
Ryzen 7 7730U3937
Ryzen 7 5800U3933
Core i5-1135G73800
Core i5-1235U3745
Ryzen 5 7530U3502
Ryzen 5 5625U3453
Core i3-1215U3378
Core i3-1115G42340

PassMark3DMarkの集計値に基づいています

Ryzen 8000シリーズは発表からしばらく経ちますが、記事執筆時点ではRyzen 5 8645HSについてPassMarkと3DMarkの登録はなし。
CPUとGPUは動作周波数も含めてRyzen 7040HSシリーズと変わらないので、Ryzen 5 7640HSのスコアで代用しています。

CPU性能はとても高く、6コア12スレッドのRyzen 5 7640HSですらRyzen 7 6800Hに迫り、何ならRyzen 9 5900HXをわずかに上回っています。

グラフィックはRyzen 7 8845HSが12CU(AMD 780M)、Ryzen 5 7640HSが4CU(AMD 760M)なので、結構差が開きます。
それでもやっぱりRyzen 5 7640HSのスコアはRyzen 7 6800Hに迫っていて、Zen4+RDNA3の性能の良さが見えます。

強化されたNPU(XDNA)の使い道は模索段階ですが、最近ではフィッシングサイトやマルウェアの検出に使えるんじゃないか(パターン動作の検出はNPUが得意とするところ)など、少しづつ見えてきた感じです。

メモリとストレージ

メモリは16GB LPDDR5X-6400。オンボードで換装はできません。。

ストレージは512GBのM.2 SSD。2242サイズが使われているので、転送速度は5,000MB/s前後となるでしょう。

内部画像を見る限りは、2242サイズのみで2280サイズは使えないようです。

その他

無線LANはWi-fi 6E(802.11ax)対応スペックシート(PDF)ではBluetooth 5.2となっていますが、psref上ではBluetooth 5.3となっています。

Wi-fi 6EでBluetooth 5.2は考えにくいので、スペックシートが間違っているのでしょう。
カスタマイズモデルの標準がWi-fi 6+BT5.2なので、そちらが混ざってしまったのかも。

バッテリーは3セルの57WHr
稼働時間は動画再生時で約10.4時間、アイドル時は約17.6時間。

電源アダプタは65Wで、充電時間は3セルの割には結構早い約1.9時間。

外観

本体です。2-in-1なのでディスプレイは360度回転し、スタイラスペンを同梱します。

ディスプレイは14インチWUXGA(1920×1200)。タッチパネル対応のグレア(光沢)パネルです。
色域は45% NTSC、輝度は300nits、コントラスト比は不明、リフレッシュレートは60Hz、TÜV低ブルーライト認定あり。
カスタマイズでは有機ELパネル(HDR500、400nits)に変更できます

Webカメラは1080pです。

1.HDMI
2.USB3.2 Gen2 Type-C(DP出力、Powerdelivery対応)
3.USB3.2 Gen2 Type-C(DP出力、Powerdelivery対応)
4.マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャック
5.電源ボタン
6.microSDメディアカードリーダー
7.USB3.2 Gen1
8.USB3.2 Gen1 (Powered USB)

個人的には2-in-1をタブレットスタイルで使ったりすることはほぼありませんが、電源ボタンが側面にあるので、スタンドに立てかけてモニターとキーボードをつないだデスクトップスタイルで使うには便利そうだなぁとは思います。
ハングアップしたり電源を入れようとするたびにいちいち開くのって面倒なんですよね。

Type-Cが2ポートあるものの、どちらもUSB4非対応
USB4が欲しい場合は2-in-1ではないものの、「IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型 (AMD)」か「IdeaPad Pro 5i Gen 9」にする必要があります。

これほんとにIdeaPadでいいの? Lenovo「IdeaPad Pro 5 Gen 9 14型 (AMD)」はRyzen 7 8845HSにRTX3050搭載可能な14インチノート
新CPUはProシリーズから。 Lenovo「IdeaPad Pro 5i Gen 9」はCore Ultra内蔵で14インチ2.8Kで12万円台から

キーボードは一般的なIdeaPadタイプ。バックライト付きで、スピーカーはキーボード左右に位置します。
キーボード右下には指紋リーダー。電源ボタン一体型じゃないんだ…

まとめ

「IdeaPad 5 2-in-1 Gen 9」の価格はRyzen 5 8645HSモデルが97,667円から、Ryzen 7 8845HSモデルが112,543円から。

メモリ固定だったりUSB4がなかったりしますが、2-in-1でスタイラスペン付きでこの価格は結構安め。
カスタマイズでRyzen 7+有機ELにすると139,385円なので、そこは値段相応な感じです。

スマホ・タブレットメインの人だとマウスよりタッチ操作が先になったりするようですし、そう考えると2-in-1(というかタッチ対応)の需要は増えてるのかなぁと。

それでもさすがにクラムシェルほどには売れないので、Intelモデルは16インチとサイズを変えて、かぶらないようにしているのもポイントです。

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