2020年5月14日、QNAPはスタイリッシュなデザインの縦型2ベイNAS「TS-230」を発売いたしました。
スペック
型番 | TS-230 |
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メーカー | QNAP |
価格 | 22,000円 |
発売日 | 2020/05 |
幅 | 90.18mm |
高さ | 188.64mm |
奥行き | 156.26mm |
CPU | Realtek RTD1296 1.4GHz Quad-Core |
内部フラッシュメモリ | 4GB eMMC |
メモリ | 2GB DDR4 |
最大メモリ | × |
ホットスワップ | ○ |
SSD対応 | ○ |
NIC (1GbE) | 1 |
NIC (10GbE) | – |
LA/PT | × |
USB2.0 | 1 |
USB3.0 | 2 |
USB type-c | – |
eSATA | – |
PCIe | – |
SDカード | – |
HDMI | – |
4K対応 | – |
DisplayPort | – |
S/PDIF | – |
オーディオジャック | – |
スピーカー | – |
赤外線 レシーバー | × |
ハードウェア 暗号化 | ○ |
ハードウェア アクセラレーション | ○ |
IPカメラ (無償) | × |
IPカメラ (最大) | × |
仮想化 (VMWare) | × |
仮想化 (Windows) | × |
仮想化 (Citrix) | × |
仮想化 (OpenStack) | × |
仮想マシン (VirtualBox) | × |
仮想マシン (Docker) | ○ |
対応RAID | 0/1 |
ファイルシステム | EXT4 |
システム ファン | 80mm x 1 |
ノイズレベル | 15dB |
Wi-fi | USBアダプタ |
消費電力 | 12.277W |
重さ | 1.11kg |
DTCP+ | |
DTCP-IP | |
DLNA | ○ |
iSCSIターゲット | ○ |
iSCSI LUN | ○ |
ユーザー数 | 600 |
グループ数 | 128 |
並列接続数 | 128 |
共有フォルダ | 256 |
スナップショット | 64 |
read性能 | 113MB/s |
write性能 | 112MB/s |
read性能 (暗号化) | 103MB/s |
write性能 (暗号化) | 89MB/s |
備考 |
特徴
「TS-230」はQNAPの分類では”Home – エントリレベル”という、一番下のクラスになっています。
家庭でのデータバックアップ、写真・動画の共有といった、ネットワークストレージとしての利用が主となっています。
…いや、NASだからそれが当たり前なはずですが、最近のNASはサーバーになったり仮想マシンが動いたりと、NASって何の略だっけ?な機種が多いので、本来の役割が前面に出てくると、「あれ?」となってしまいます。
前世代としては同じ”Home – エントリレベル”の「TS-228A」でしょうか。
CPUはIntelではなくARM系のRealtek RTD1296となっています。「TS-228A」のRDT1295からちょっとだけ良くなりました。
Coretx-A53の1.4GHzクアッドコアで、GPUやHDMI出力も搭載していますが、「TS-230」は残念ながら映像出力を持っていません。
同じCPUはQNAPでは「TS-328」、他社ではSynology「DS220j」「DS420j」に採用されています。
メモリはエントリークラスながら2GBを搭載しています。
オンボードのようで、換装は不可となっています。
▲インターフェースです。
エントリークラスながらUSBは3ポート(2.0×1、3.0×2)備えています。
一方でLANポートはひとつしかありません。
あ、色が涼しげな青っぽいのは実際にこんな色だからです。ベイビーブルーだそうです。
QNAPは上位は黒で下位は白だったのが、最近では青をポイントに入れるようになり、ついに全体が青くなりました。
しかしこの見た目は、あんまりNASに見えませんね。
量販店の夏物家電コーナーとかに並んでいても違和感がなさそうです。
背面上部の80mmファンはかなり静かなようで、騒音レベルは15dBとなっています。
20dBで木の葉の擦れ合う音、6dBごとに約2倍の音量となるので、木の葉の擦れ合う音の半分くらいでしょうか。おそらくはほとんど聞こえないレベルでしょう。
▲転送速度は最大113MB/sです。
CPUの性能が十分なので、1ポートの限界まで出ていますね。
こうなると2ポートあればなぁと思ってしまいますが、そうはいかないのがエントリークラスです。残念。
▲吸気口はサイドの下部にあります。
▲冷却はこんな感じです。
下から入って上に抜けるということで、結構効率的に冷えそうです。
もちろん逆サイドにも吸気スリットはあるので、片側だけ冷えるということもありません。
▲上の画像ではシャーシが省かれていましたが、実際の中はこんな感じです。
筐体を開ける必要はありますが、地味にホットスワップ(電源を入れたままHDDを交換すること)に対応しています。
今までこの手の”開けるタイプ”は固定式が多かったのですが(「TS-228A」も固定式)、進化するものですね。
ちなみに高さと幅は「TS-228A」とほぼ同じなのですが、HDDトレーの左右の分だけ奥行きが長くなっています(125mm → 約156mm)。
OSはQTSで、上位NASと遜色ない機能を使うことができます。
たいていのアプリはApp CenterにあってNASに直接インストールできます。
また、上位・中位機種の機能であったスナップショット機能も、最大64と少なめながら対応しました。
HDMIがなく、直接の映像出力こそできないものの、4K動画のリアルタイムトランスコーディングに対応し、ストリーミング再生が可能です。
▲そしてDockerとLXCにも対応しています。
Dockerはアプリ部分の仮想化、LXCはLinuxベースOSの仮想化です。
完全仮想マシン(VM)には対応していませんが、このふたつがあれば大抵のアプリやサーバーは動かすことができます。
…NASって何の略だっけ?
とはいえ、wordpressを複数立てたいとか、実験用の隔離環境が欲しいとか、GitLab、Redmineなどを立てるとか、ちょっと家庭用から離れた使い方をしないと、使うことはないでしょう。
それにメモリが2GBなので、やりすぎるとメモリが枯渇してストレージとしての機能に影響しますしね。
がっつり使うよって人には、「TS-251D」がおすすめです。「TS-251D」ならメモリも増設できますし、ロープロファイルながらPCIeスロットも持っています。
まとめ
白物家電風から夏物家電風に進化した「TS-230」の価格はなんと22,000円前後となっています。
メモリ2GBでホットスワップ対応でこの価格は正直驚きの安さです。そもそもメモリ2GB搭載NASって3万円台からがほとんどなので、価格破壊と言ってもいいくらいです。
ネットワークストレージとしての利用が主で、LANポートが一つで十分という一般家庭レベルの使い方であるならば、「TS-230」がおすすめの最初になるでしょう。
ただし、色さえ気にしなければの話ですが。
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