【レビュー】Lenovo ThinkPad E14 Gen2:使っていてスカッとするRyzenノート

PC

「ThinkPad E14 Gen2」は「ThinkPad E495」の後継機種で、CPUがRyzen 4000Uシリーズに更新されています。

Ryzen 4000UシリーズはアーキテクチャがZen2となり、さらに製造プロセスも12nmから7nmに微細化されたことでワットパフォーマンスが2倍以上に向上しました。

最大8コア16スレッド! AMD「Ryzen 4000」シリーズはZen2で7nmプロセスなモバイル向けCPU

今回の購入したのはRyzen 5 4500Uモデルで、6コア6スレッドのCPUとなります。
後半のベンチマークでは4コア8スレッドのRyzen 5 3500U(「ThinkPad E495」のレビュー)と比較しながら、どれだけスコアが伸びているかをチェックしていきます。

【レビュー】 Lenovo「ThinkPad E495」はコスパ最強すぎるノートだけど最安構成には注意
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Lenovo ThinkPad E14 Gen2

CPURyzen 5 4500U
メモリ8GB DDR4-3200
ストレージ256GB M.2 SSD
画面14.0インチ IPS FHD
USBType-C(Gen1)×1
Gen1×2
映像出力HDMI×1
wi-fi802.11ax+BT5.1
サイズ324×220×17.9mm
重さ1.64kg

GoodPoint
とにかく高性能
低消費電力
メモリ増設で性能アップ
M.2+M.2のデュアルストレージが可能

BadPoint
メモリ増設は1スロットのみ
2.5インチストレージは使えない
ディスプレイの色域が広くない
USB3.2 Gen2非対応
ほぼいつも在庫切れ

詳細スペックを見る
メーカーLenovo
名称ThinkPad E14 Gen2
発売日2020/06
定価
実売価格59,829円~
価格条件
CPURyzen 7 4700U
Ryzen 5 4500U
Ryzen 3 4300U
グラフィックRadeon Vega 7
Radeon Vega 6
Radeon Vega 5
メモリ4 / 8GB
メモリ規格DDR4-3200
メモリ増設最大24GB
2.5inch×
M.2128〜256GB(PCIe)
画面14.0インチ IPS
解像度1920×1080
ベゼル幅
表面ノングレア
タッチ対応
光学ドライブ
USB2.01
USB3.01(Gen1)
USB-C1(Gen1)
USB PD
HDMI
LANポートGbE
wi-fi802.11ax
Bluetooth5
office
カードリーダー×
Webカメラ720p
赤外線カメラ
NFC×
指紋センサー×
Windows Hello×
オーディオジャック
マイクデュアル
スピーカーステレオ
スピーカー位置底面左右
サウンド
キーピッチ19mm
キーストローク1.3mm
キーボードバックライト×
バッテリー45WHr
稼働時間14.8Hr
ACアダプタ65W
充電時間
急速充電
324mm
奥行き220mm
高さ17.9mm
重量1.59kg
開口角度180°
カラーブラック
その他特徴

ハードウェア

パッケージ

▲箱には大きく「Think」の文字

他のIdeaPadなどはシンプルな箱なので、ThinkPadが特別なブランドであることが伝わってきます。

付属品

▲電源は65W出力でType-C接続です。

▲紙類は4種類でした。

ディスプレイ

▲正面です。

上下も狭くなってきましたが、今一歩ですね。
個人的には下が狭くなりすぎるとその分視線が下がって首に負担がかかりそうだと思っているので、このくらいがちょうどいいです。

▲ベゼル幅は5.7mm

画面を消していますが実際には表示域までさらに1mm弱の余白があります。

▲反射はほんのりなノングレアパネル

ThinkPadに限らずLenovoの製品は反射の具合が絶妙で、見ていて疲れにくいです。

▲HWiNFOによると、ディスプレイパネルの型番は「B140HAN4.0」となっています。

https://www.panelook.com/B140HAN04.0_AUO_14.0_LCM_parameter_36224.html

AUO製で輝度は250cd/m2、コントラスト比は700:1、NTSC比:44%、sRGBカバー率:63%、AdobeRGBカバー率:46%という性能なので、ミドルクラスといったところです。

言い換えれば値段なりのパネルということです。

▲三方向から見たところ

見づらいですが白くなったりといった色変わりは発生していません。

▲暗い状態での三方向

本当は右下付近はグレーのストライプなのですが、あまり再現できていません。

▲開口角は170度くらいでした。

インターフェース

■左
USB Type-C 3.1 Gen 1
USB Type-A 3.1 Gen 1
HDMI
オーディオコンボジャック
■右
USB Type-A 2.0
1GbE LANポート
セキュリティロックスロット

インターフェースはUSBが計3ポートです。
可もなく不可もなくという構成ですが、欲を言えばType-CだけでもUSB 3.2 Gen2が欲しいところです。

▲カメラはThinkShutter付き

オプションでWindows Hello用のIRカメラ(赤外線カメラ)も搭載できますが、この機種にはついていません。

▲スピーカーは底面寄りのサイドについています。

底面向きなのであまり期待していなかったのですが、そんな予想に反し、ノートPCに搭載されるスピーカーとしては割と良い方でした。

重低音はさすがに厳しいですが、低音はノートPCとしては出てる方で(もちろん外付けスピーカーとは比べものにならない程度ですが)、高音から中音は癖も少なく、解像度も高めでとてもクリアです。人の声の聴きやすさはこれまでレビューしてきた中でも3本の指に入ると思います。

残響音があまりないので、太鼓の音なんかは軽いですね。

音量(出力)も高く、PCの前で聞く分には音量60もあれば十分すぎます。音量100にすると音が大きすぎるくらいです。

聞いていて不思議だったのが、PC全体から音が出ているような印象を受けたことです。

なんでかなぁと思ったら、キーボード面が振動しているんですね。薄い金属筐体だから、振動版もどきになっているようです。

ただ代わりに、キーボードに指を置いていると指先にピリピリと振動がくるので、好き嫌いが分かれそうです。

キーボード

▲キーボード全体です。電源ボタン分離型ですね。

伝統的なThinkPad配列とでも呼ぶべき並びで、とにかく使いやすいです。

ThinkPadは上位機種だけあって日本向けの金型を用意しているため、変則キーがなく、せいぜいがALTとPrtScの幅が狭くなっている程度です。

▲RyzenとRadeonのロゴ

Ryzen 4000シリーズから、シリーズ番号も含まれるようになっています。

▲キーピッチ

キーピッチは19mm、キーストロークは約1.3mmでした。

さすがはThinkPadのキーボードで、打鍵感は非常に良好です。
素材のためか、キーそのものは柔らかく感じ、指を置いていてもふわっとしています。

打鍵感は程よい弾力で、底まで押し込んでも軟着陸のような感じで指に過度な反発が返ってきません

キーボード面を強く押せばたわみますが、手持ちの「ThinkPad X250」と比較すると剛性が増していて(というか、プラスチックから金属に変わっています)、長時間打鍵しても疲れにくいです。

排気口

▲ヒンジ部分の1/3程度が排気口になっています。

天板

▲天板にはLenovoのワンポイントロゴと、伝統的なThinkPadロゴ。

“i”の赤い点は光ります。

重量

▲本体重量は1571g、電源込みで1854gでした。

分解・内部構造

▲底面は2か所(左上と右側)にスリットが入っています。

▲底面の内側

IdeaPadではEMI対策に金属粒子が吹き付けてありましたが、ThinkPadはもとが金属製なのでそのような加工もされていません。

あと、ネジが底面カバーから取れないようになっているのはやっぱり便利です。

▲内部全体

なんとM.2+M.2のデュアルストレージ仕様です。

▲バッテリー容量は45WHr

▲ストレージとWi-fi

SSDの熱伝導シートはフタ側にくっついています。

▲セカンドストレージは2280サイズオンリーのようです。

▲メモリはオンボード8GB+1スロット。

購入時にメモリ4GBを選択するとオンボード部が4GBになってしまうので、絶対に8GBにしておくべきですね。

▲ヒートパイプは2本構成なので、多少の負荷でもへっちゃらです。

▲面白いのがインターフェースです。

本体を薄くするために、基板に埋め込むように付けられていました。

▲スピーカーユニットは比較的左右対称です。

システム

起動前

▲BIOS(UEFI)

情報がまとまっていて見やすいですね。

▲恒例のバックアップです。

使用したのは「Macrium Refrect Free」で、バックアップサイズは22.65GBでした。

システム情報

▲デスクトップ

ThinkPadはいつもこの背景です。

▲システム情報

ストレージの”使用済み”は23.9GBです。

▲HWiNFOで見たCPUとGPUの情報です。

Ryzen 5 4500Uは6コア6スレッドです。GPUの接続がPCIe4.0になっていますね。

▲同マザーボード情報

「20T6CTO1WW」という型番が与えられています。
マザーボード(チップセット)側のPCIeはv3.0ですね。

▲再起動直後のメモリ使用量

メモリの速度が3200MHzになっているのが注目ポイントです。

▲スタートアップはシンプル

▲デバイスマネージャ

Wi-fiは802.11ax対応のIntel AX200です。

▲バッテリー情報

設計容量45WHrの満充電容量45WHrでぴったりです。

なんか最近設計容量と満充電容量がずれている物ばかりレビューしている気がするので、一致していると安心しますね。

ストレージ

▲CrystalDiskInfo

ストレージは東芝メモリー(現キオクシア)製です。

▲CrystalDiskMarkの結果は良好です。

リード2200MB/s、ライト1000MB/sも出れば、このクラスの製品に搭載されるSSDとしては十分です。

ベンチマーク

対象アプリ一覧

PassMark 9.0
CPU-Z
Geekbench 4.4.2
Geekbench 5.0.1
CrystalMark 2004R7 v0.9.200.452
CINEBENCH R15.0
CINEBENCH R20
PCMark 10
3D Mark v2.0.6762
DQ X ベンチマーク v1.51
FF XIV 紅蓮の解放者
FF XIV 漆黒の反逆者
FF XV v1.2
MonsterHunter Frontier 大討伐

jetstream 2
BaseMark
WebXPRT
MotionMark
SpeedMeter2.0
octane

※ベンチマーク条件

■ ゲーム

DQ Xは1280×720・標準、および1920×1080・最高品質の2種類
FF XIV(紅蓮/漆黒)は1280×720・高品質(ノート)、および1920×1080・最高品質の2種類
FF XVは1280×720・標準のみ

■ 稼働時間

稼働時間計測はbbenchを使用

計測パターンは3種類

・キー入力のみ
・動画再生(※)
・フルパワー(CPU-Zによるストレステストとゲームのループベンチ)

動画はJEITAバッテリ動作時間測定用動画ファイル Ver. 2.0(約130MB)

|JEITA

■ 騒音

対象機材の端、または画面から30cmの位置

結果総覧

まず、Ryzen 5 3500比でCPUのシングルスレッド性能が2~3割程度伸びています。
マルチスレッドは4コア8スレッド対6コア6スレッドとなりますが、4割前後向上しています。

GPUに関してはちょっと難しくて、Ryzen 3000Uシリーズとは構成が異なるので一概にこうとは言えません。

Ryzen 5 3500U:Vega 8、512SP、最大1200MHz
Ryzen 5 4500U:Vega 6、384SP、最大1500MHz

設計の最適化と7nm化、動作周波数の引き上げによってコア当たりの性能は向上したものの(発表時の説明では+59%)、コア数が減らされている(GPU面積を減らしてCPUコア数を増やすのに使っている)のでトータルでは大幅な向上とまではいきません。

さらに検証機は分解時に見たように、メモリ非増設時はシングルチャネル構成となっており、性能をフルに発揮できているとは言い難い状況です。
大雑把に言うと、Ryzen 5 3500Uのシングルチャンネル時とデュアルチャンネル時の中間くらいのスコアとなっています。

これがメモリを増設して8GB+8GBのデュアルチャンネルにするとスコアはびっくりするくらい大きく向上します
Ryzen 5 3500U搭載機のレビュー時もグラフィックすげーと思いながらベンチマークしていたのですが、軽く飛び越えています。

内蔵GPUなのに、中量級ゲームくらいなら設定次第でプレイできるんじゃないの?ってレベルです。

CPU

CPUPassMark
Ryzen 7 4800U(8C/16T)175522631
Ryzen 7 4700U(8C/8T)139802594
Core i7-10750H(6C/12T)126952743
Ryzen 5 4500U(本機)123122678
Core i7-1165G7(4C/8T)119183129
Core i7-9750H(6C/12T)114182525
Ryzen 5 4500U(6C/6T)112382475
Core i7-8750H(6C/12T)102412363
Core i7-1065G7(4C/8T)89922504
Core i5-1035G1(4C/8T)79642390
Ryzen 3 4300U(4C/4T)78912370
Ryzen 7 3700U(4C/8T)74252062
Ryzen 5 3500U(4C/8T)71411991
Core i7-10510U(4C/8T)70982440
Core i5-10210U(4C/8T)64852262
Core i5-8250U(4C/8T)60661984
Core i3-1005G1(2C/4T)52472306
Ryzen 3 3200U(2C/4T)42311976
Core i3-10010U(2C/4T)41992427

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド
本機以外はPassMark公式平均スコア

検証機のCPU性能は、平均値より1割弱高いスコアとなりました。
Intel系CPUとの比較でも、第11世代Tiger LakeのCore i7-1165G7の平均スコアよりも高く、第10世代のHシリーズ上位のCore i7-10750Hが最も近い結果となっています。

なんというか、引くぐらい性能がいいですね…

GPU

CPU3DMark FireStrike
GTX 1650 Max-Q68887779
GTX 1050 Max-Q66017303
Core i7-1165G7
(Iris Xe)
48305139
GeForce MX250(25W)32803655
Ryzen 7 4800U
(Radeon Vega 7)
31193399
Ryzen 5 4500U
(本機デュアル)
29443247
Ryzen 7 4700U
(Radeon Vega 7)
27573052
GeForce MX250(10W)27452983
Ryzen 5 4500U
(Radeon Vega 5)
25412829
Core i7-1065G7
(Iris Pro 10th)
24822715
Ryzen 7 3700U
(Radeon Vega 10)
22462514
Ryzen 5 3500U
(Radeon Vega 8)
22102451
Ryzen 3 4300U
(Radeon Vega 5)
20432221
Ryzen 5 4500U
(本機シングル)
19852217
Core i5-1035G4
(Iris Pro 10th)
18741981
Core i7-10510U
(UHD 10th)
11181221
Core i5-8250U
(UHD 620)
10721172
Core i5-10210U
(UHD 10th)
10411139
Core i3-1005G1
(UHD 10th)
9361024
Core i3-10110U
(UHD 10th)
921995

上段:総合スコア、下段:グラフィックスコア
本機以外は3DMark公式平均スコア

GPU性能は前述のとおり、シングルチャンネル時はかなり低いスコアとなっています。
これがデュアルチャンネルになると、サクッとGeForce MX250(10W)を超えてしまいました。

3DMark平均スコアはシングルチャンネル・デュアルチャンネルごちゃまぜの平均なので、間に入っていますね。

さすがにdGPUには及ばず、GeForce GTX 1050比でも半分にも届きません。

ゲーミング

ゲーミング性能の比較にはRyzen 5 3500U(32GB、デュアルチャンネル)のスコア以外に、ゲーミングUMPCこと「GPD Win Max」(Core i5-1035G7)のスコアも入れていきます。

【レビュー】 GPD WIN Max :人の欲求の強さを思い知るゲーミングUMPC

DQベンチマーク(軽量級)

DQベンチマーク
本機(16GB)9431 / とても快適15702 / すごく快適
本機(8GB)5722 / 快適11744 / すごく快適
Ryzen 5 3500U7439 / とても快適11870 / すごく快適
Core i5-1035G79703 / とても快適12810 / すごく快適

上段:1920×1080(最高品質)、下段:1280×720(高品質)

軽量級のDQベンチマークは上限が低いため、8GBシングルチャンネルでも”快適”を出せてしまいます。

Core i5-1035G7と16GB(デュアルチャンネル)の比較では1080p時と720p時でスコアがひっくり返っていますが、理由までは分かりませんでした。

FF XIV(中量級)

FF XIV 紅蓮の解放者
本機(16GB)2641 / やや快適6720 / とても快適
本機(8GB)1651 / 設定変更を推奨4069 / 快適
Ryzen 5 3500U2233 / 普通5285 / とても快適
Core i5-1035G72321 / 普通6093 / とても快適

上段:1920×1080(最高品質)、下段:1280×720(高品質)

中量級のFF XIVではFHD解像度・最高画質でも”やや快適”の評価を出せています。
画質の設定次第ではプレイも可能でしょう。

FF XV(重量級)

FF XV
本機(16GB)2606 / やや重い
本機(8GB)1724 / 設定変更を推奨
Ryzen 5 3500U2137 / 重い
Core i5-1035G72001 / 重い

1280×720(高品質)

重量級のFF XVではついに”重い”を抜けて”やや重い”の評価にたどり着きました。
まぁそれでもプレイは厳しいわけですが、ちょっと前までは内蔵GPUでは”動作困難”か”設定変更を推奨”が当たり前だったことを考えると、性能向上を一番実感できたかもしれないです。

消費電力・稼働時間・騒音・温度

消費電力

アイドル時5.1W
画面オフ時2.2W
スリープ時0.6W
充電(アイドル)61.2W
充電(電源オフ)56.6W
CINEBENCH(S)16.4W
CINEBENCH(M)36.9W
最大37.5W
最大(充電中)66.1W

何というか、結構省電力です。
例えばマルチスレッド時のCINEBENCH(M)では最初の5秒程度が36.9Wでその後は30Wを超える程度での推移でした。

これがRyzen 5 3500U(ThinkPad E495)だと43.0Wだったので、消費電力はかなり下がっていますね。

フルロード(FF XV+ストレステスト)でも一瞬だけ37Wを超えて、その後は33W前後で推移しています。
これも同じくRyzen 5 3500Uでは51.4Wでした。

一方で充電時はがっつり高くなって、高速充電を行っています。

なお、温度についてはいつもはHWMonitorというアプリでチェックしているのですが、なぜか項目がなかったんですよね。
なので、温度については計測できていません。

稼働時間

キー入力のみ56462秒(15.7時間)
動画再生47855秒(13.3時間)
フルロード8929秒(2.48時間)

稼働時間はかなり長く、無負荷で15.7時間、動画視聴時で13.3時間に達しました。
フルロードでもほぼ2.5時間とかなり長めなので、日常作業程度の負荷であれば余裕で1日使えるでしょう。

騒音

騒音(電源オフ)34.8dB
騒音(アイドル)34.8dB
騒音(最大)37.0dB

騒音レベル[dB]音の大きさのめやす自室内の聞き騒音
うるさい70掃除機
騒々しい街頭
非常にうるさい
60普通の会話・チャイム
時速40キロの自動車の内部
非常に大きく聞こえうるさい
声を大きくすれば会話ができる
普通50エアコンの室外機
静かな事務所
大きく聞こえる
通常の会話は可能
40深夜の市内
図書館
多少大きく聞こえる
通常の会話は十分に可能
静か30ささやき声
深夜の郊外
非常に小さく聞こえる
20ささやき
木の葉のふれあう音
ほとんど聞こえない

「ThinkPad E14 Gen2」はとにかく静かというか、なかなかファンが回りません。

CPUとGPUの両方に負荷をかけているのに静かで、大丈夫かと心配したころになってようやくうっすらとファンの音が聞こえてきます(第1段階)。それも深夜の自室でも3mも離れたら聞こえないくらいです。この時で35.7dBくらいです。

たいていの場合はここまでしかファンは回らないでしょう。

そのまま放置していたら、FF XVベンチマークが3週目に入ったくらいでようやくファンが第2段階の最高速になりました。それでも37.0dBまでしか行かないという。

深夜だから計測できますが、昼間だったら外の音でかき消されちゃいますね。

継続して高負荷がかかっている間はCPUは最高4GHzを3GHz程度まで動作周波数が落とされます。GPUは最高1500MHzが900MHz程度まで下がりました。

ちなみにCPUに負荷を掛けなければ、南洲回してもGPUは最高の1500MHzを維持するので、ゲームパフォーマンスは落ちませんし、スタンドを使って吸気しやすい状態にすればファンの回転数が第1段階に落ちます。どれだけ電力効率がいいんだ…

まとめ

Ryzen 5 4500Uを搭載する「ThinkPad E14 Gen2」は高性能低消費電力静か・(購入当時は)低価格と3拍子どころか4拍子揃った良機種です。

AMDゆえにThunderbolt3に未対応なのと、ディスプレイの色域が狭い点が数少ない欠点でしょうか。

ディスプレイの色域の関係からデザイン系には厳しいかもしれませんが、そこは外部ディスプレイを使えば済む話ですし、TB3についてもそもそもTB3を使わない層からすれば問題ない話です。

事務作業からライトゲームまでまんべんなく使える安価な高性能機として、「ThinkPad E14 Gen2」は手放しでおすすめできる機種でした。

でした。というのは残念な問題がありまして、Ryzen 4000搭載機は人気が高すぎるのか、最近では常に在庫切れの状態が続いています。
「ThinkPad E14 Gen2」も例に漏れず在庫が復活しては完売を繰り返し、ついには割引モデルがなくなってしまうという事態に陥っています。

…なんか最近レビューする機種、売り切れとか終売ばかりですね…

そんな残念な状況ではありますが、割引モデルが在庫復活した時にはすかさず購入する、それだけの価値がある一台だと思います。

関連リンク

付録

ベンチマーク結果一覧

メーカーLenovo
モデル名ThinkPad E14Gen2
CPURyzen 5 4500U
GPURadeon Vega 7
メモリ16GB(デュアル)8GB(シングル)
ストレージ256GB
PassMarkTotal4532.73818.6
CPU Single27302678
CPU Multi1316812312.9
2D651636.9
3D2451.71431.4
Memory2479.21915.9
Disk16070.116237.8
CPU-ZSingle489489.2
Multi2752.72758.8
GeekBench4Single48764541
Multi1933417507
OpenCL3976429790
OpenCL(dGPU)
GeekBench5Single11281101
Multi50194327
OpenCL105008969
OpenCL(dGPU)
CrystalMarkMark464795415838
ALU148116143617
FPU7550075549
MEM9631659521
HDD6868768763
GDI1536014216
D2D58675199
OGL5494948973
CINEBENCH R15OpenGL60.41fps43.60fps
CPU(M)858cd855cd
CPU(S)177cd173cd
CINEBENCH R20CPU(M)2160pts2145pts
CPU(S)453pts439pts
PCMarkALL47164481
Essensial88988713
Productivity69566792
DigitalContent46004129
3DMarkTimeSpy1063757
Graphics940664
CPU41623772
FireStrike29441985
Graphics32472217
Phisics1201111649
Combined1040656
NightRaid118278534
Grapihics129788742
CPU78727521
SkyDiver104847633
Graphic103907357
Phisics1093210270
Combined105586918
CloudGate1661212977
Graphics2439416426
Phisics78497510
IceStorm11105592492
Graphics137208103731
Phisics6661567063
IceStormEX9031671002
Graphics10051872628
Phisics6664465845
IceStormUnlimited135483125252
Graphics190344164495
Phisics6744668258
VRMARK
DQ(DX9)1280・標準15702
すごく快適
11744
すごく快適
1920・最高9431
とても快適
5722
快適
FF XIV(DX11)
紅蓮
1280・標準6720
とても快適
4069
快適
1920・最高2641
やや快適
1651
設定変更
FF XIV(DX11)
漆黒の反逆者
1280・標準6440
とても快適
3959
快適
1920・最高2685
やや快適
1664
設定変更
FF XV(DX11)1280・標準2606
やや重い
1724
動作困難
1920・最高
MHF(DX10)
大討伐
128090555344
192049802940
ブラウザjetstream2132.236118.833
BaseMark901.48771.96
WebXPRT193183
MotionMark474.42308.45
SpeedMeter2.096.8292.55
octane4687344552

ベンチマーク結果画像

※8GB(シングルチャンネル)のスコア画像となります。

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