【レビュー】 GPD Win4(2022):モバイルしやすいけど目が疲れる、キーボード付き6インチUMPC

レビュー

がじぇっとりっぷでは昨年に6インチ画面のUMPC、「GPD Win4」を記事にしました。

小さいけどハイスペック。GPD「WIN 4」はRyzen 7 6800Uにスライドキーボード搭載!

実際にファンディングを開始したのが1月。最上位のメモリ32GBモデルは部材調達の関係から納期が遅れ、到着したのが5月でした。
記事執筆の合間を見ながらちまちまベンチマークをしていたのですが、そこに登場したのがこれ。

久しぶりに安い。GPD「WIN 4(2023)」はRyzen 7040シリーズ搭載で10万切りモデルもあり。

出るの早すぎというか、2022年モデルが遅かったというか…
もうレビューする意味ないかなぁとモチベーションが下がっていましたが、安くない金額を自腹しているのだからと言い聞かせ、ようやくレビューが完成しました。
現行品はZen4な7040U世代なので、ご参考程度に。

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GPD Win4

■ GPD WIN 4(2022)
CPURyzen 7 6800U
メモリ16~32GB DDR4-3200
ストレージ1~2TB NVMe SSD
画面6インチ IPS FHD
インターフェースUSB Type-C(USB4)×1
USB Type-C(Gen2)×1
USB 3.2 Gen2×1
オーディオジャック
wi-fi802.11ax+BT5.2
バッテリー45.62WHr
サイズ220×92×28mm
重さ570g

GoodPoint
超小型
キーボード内蔵
フルパワーチューニング

BadPoint
すぐに次のモデルが出た
音はうるさめ
画面が小さくて目がつらい

※WIN 4(2022)は販売終了しているので、WIN 4(2023)のリンク・価格を掲載しています。

パッケージ

内容物
・本体
・電源アダプタ
・電源ケーブル
・マニュアル
・ストラップ
・謎の金属板

内容物には一つおかしなものが含まれていますが…

どうやら下部の金属パーツが混入していた模様。謎過ぎる…

「Win 4(2022)」のインターフェース

■上部
・オーディオジャック
・USB3.2 Type-A Gen2
・USB4
・音量ボタン
・電源ボタン
■下部
・USB 3.2 Type-A Gen2

「Win 4(2022)」はUSB4は上部のみです。下部もUSB4だったら良かったんですけどね…

他のボタンはマニュアルから。

「Win 4(2022)」のディスプレイ

「Win 4(2022)」のディスプレイは6インチFHD(1920×1080)
100%表示だと相当に細かく、目が疲れます。

ディスプレイはメーカー不明の「G1618-04」という型番になっていますが、これって「Win 4」自体の型番なんですよね…なので、パネルの型番は不明です。

比率カバー率
sRGB94.2%91.9%
AdobeRGB69.8%69.1%
NTSC66.7%63.8%
DCP-P369.4%69.1%

「Win 4(2022)」の色域は、sRGB比94.2%と、やや広め程度。広色域とは言えません。
あくまでゲーミング用であって、正確な色が求められるクリエイター用ではないので、この程度でも問題ないと言えば問題ないのですが。

ガンマ補正グラフは青が弱め。
これ、結構はっきりしていまして。

例えばAOKZOE「A1 Pro」と比べてみると、青がずいぶんと色あせています
単体だとあまり気にならないのですが、こうして比較するとはっきりします。

IPS液晶なので、斜めから見ても問題はありません。

「Win 4(2022)」のキーボード

「Win 4(2022)」のキーボードはスライド式で、ディスプレイの下から出てきます。

全体が6インチディスプレイの幅に収まっているので、キーピッチは8.7mmと標準(19mm)の半分以下。
当然ブラインドタッチなどはできず、何なら指も入り切らないので、一本指打法が基本となります

ログインや短文くらいなら何とかなりますが、長文は素直に外部キーボードを接続するべきでしょう。

キートップはフラット。
ドームスイッチなので、打鍵感はガラケーのポチポチ感です。

オンオフのみの段階なしですが、キーボードバックライトを内蔵しています。

「Win 4(2022)」のパフォーマンス

「Win 4(2022)」の搭載CPUはRyzen 7 6800Uで8コア16スレッドです。

総合

CPUPassMark9 (CPU)
Core i9-13900H272263868
Core i7-13700H253624229
Ryzen 7 7840U236033796
Ryzen 7 5800H216303075
本機(28W)215913230
本機(15W)180993127
Ryzen 5 5600U168412875
Core i5-11400H164882700
Core i5-1235U140233618
Core i7-11390H134952914
Core i5-1165G7134102974
Ryzen 5 4500U131682730
Core i7-11370H109272497
Core i5-1135G7101512595
Core i7-10510U90582539

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

PassMarkは旧バージョン(v9)と新バージョン(v11)の両方を掲載。比較グラフはデータの揃っているv9のみです。

CPUスコアはおおよそ2万前後とまずまずの性能。Ryzen 7 5800Hはアーキテクチャが一つ古いZen3ですが、最大TDPが45WなだけあってRyzen 7 6800Uを上回っています。

CPU

CPUCINEBENCH R15
Core i7-13700H2613278
Core i9-13900H2485249
Ryzen 7 7840U2017265
Ryzen 7 5800H1865233
本機(28W)1624236
Core i5-11400H1524221
Ryzen 5 5600U1353223
本機(15W)1334221
Core i5-1235U1113223
Core i7-11390H948232
Core i7-1165G7859227
Ryzen 5 4500U858177
Core i7-11370H705188
Ryzen 3 4300U640161
Core i5-1135G7628160
Core i7-10510U502170
Core i7-8550U476163
Core i5-7200U324126
Ryzen 3 3200U309124

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

CPUCINEBENCH R23
Core i7-13700H169431925
Core i9-13900H133671719
Ryzen 7 7840U128151719
本機(28W)105931500
Ryzen 7 5800H103881432
Core i5-11400H99791474
本機(15W)81351411
Ryzen 5 5600U79301368
Core i5-1235U75111568
Core i7-11390H58561516
Core i7-1165G754451522
Ryzen 5 4500U53931163
Core i7-11370H45601279
Ryzen 3 4300U42231062
Core i5-1135G740391279
Core i7-10510U29641046
Core i5-7200U1862799
Ryzen 3 3200U1736773

上段:マルチスレッド、下段:シングルスレッド

CINEBENCHではTDPを15Wに制限したときのスコアが振るいません。
とはいっても決して低いわけではなく、シングルスレッド性能は割と維持できているので、操作感には特に影響はありません。

GPU

CPU3DMark Fire Strike (Graphic)
GTX 16509264
Ryzen 7 7840U(16GB×4)7523
Ryzen 7 6800U(16GB×2/28W)6942
GTX 10506210
Core i9-13900H(16GB×2)5749
Core i7-13700H(16GB×2)5617
Ryzen 7 6800U(16GB×2/15W)5203
Core i7-11370H4937
Ryzen 7 5800H(16GB×2)4648
Core i7-13700H(16GB×1)4028
Core i7-1165G7(8GB×2)3883
Core i5-1135G7(8GB×2)3842
Core i5-1235U(8GB×2)3581
Ryzen 5 5600U(8GB×2)3316
Ryzen 5 4500U(8GB×2)3247
Core i7-10510U(8GB×2)1285
Core i5-7200U(4GB×2)962

CPU3DMark Time Spy (Graphic)
GTX 16503495
Ryzen 7 7840U(16GB×4)2776
Ryzen 7 6800U(16GB×2/28W)2407
Ryzen 7 6800U(16GB×2/15W)1771
GTX 10501725
Core i9-13900H(16GB×2)1714
Core i7-13700H(16GB×2)1689
Core i7-11370H1542
Ryzen 7 5800H(16GB×2)1461
Core i7-13700H(16GB×1)1306
Core i7-1165G7(8GB×2)1236
Core i5-1135G7(8GB×2)1188
Core i5-1235U(8GB×2)1153
Ryzen 5 5600U(8GB×2)1047
Ryzen 5 4500U(8GB×2)940
Core i7-10510U(8GB×2)399
Core i5-7200U(4GB×2)321

グラフィック性能は、さっくりGeForce GTX 1050 Mobileを超えました
流石に現行であるGTX 1650 Mobileには届きませんが、dGPUなしでもゲーミングを名乗れるだけの性能は(ぎりぎり)あるんじゃないかなと。

実際いくつかプレイした中では、ある程度設定を落とせばカクつきを抑えながらプレイできました。
流石にAAA以上の重量級タイトル+最高設定なんて真似は無理ですが。

ストレージ

「Win 4(2022)」はM.2 Gen4 SSD対応ですが、標準搭載はGen3 SSDです。
とはいえリード3,200MB/s、ライト2,900MB/sあるので、ファイルサイズの大きなタイトルの起動時くらいしか大きな差は感じません。

SDカード

「Win 4(2022)」はグリップ部分にmicroSDカードリーダーを搭載しています。
カードリーダーはリード183MB/s、ライト145MB/sと高速で、実用に足る性能です。

実際のゲームでは?

Stray

猫ゲームで一時話題となった「Stray」は中量級ながら、デフォルト(標準画質)で操作に問題なし。
メモリ消費は9GBちょっと。10GBまではいきません。

DEATH STRANDING

ちょっと古いですが、中量級の「DEATH STRANDING」も標準画質で問題なし。
ただ、表示される文字が非常に細かくなるため、とにかく目が疲れます

プレイ中(標準画質)はGPUが85~90%程度、メモリ消費が11.5GB前後でした。

ストリートファイター6

2023年にヒットした「ストリートファイター6」は中量級のタイトル。
しかしながら常時60FPSでの動作が求められます。

「Win 4(2022)」ではFHD解像度でも低画質であればおおむねその条件を満たすことができました。
ベンチマーク中はGPUが80%、メモリは10GB弱でした。

サイバーパンク 2077

重量級の「Cyberpunk 2077」は、FHD解像度の中画質でおおむね30FPS。
レイトレーシング対応タイトルですが、レイトレーシングを有効にすると10FPSを切ってしまい、プレイどころではなくなります。

プレイ中(FHD解像度・中画質)およびベンチマーク(同)のメモリ消費は11.2~11.3GB程度でした。

外観

パッケージ

「Win Max」は藍色の箱でしたが、「Win 4(2022)」の箱は黒となっています。

箱の内側にはジョイスティックを避ける形でクッションが入っています。

再掲ですがパッケージ全体。

付属品

電源アダプタは最大65W(20V/3.25A)。
クラウドファンディング品なのでPSEマークがありませんが、国内販売モデルであればPSEマーク付きに変更されていると思います。

マニュアルは日本語あり。ただし文言は機械翻訳したような感じで、かなり不自然です。

さらにいわゆる中華フォントが使われています
がじぇっとりっぷも最近まではそんなものと流していましたが、「放置すると世界的にこれが”正しい日本語の漢字”と思われるようになる」という意見を見てからは、指摘することにしています。

筐体

ぱっと見はごついPSPくらいの感じの、ゲームコンソール。
コンパクトにまとめられているので仕方ないところですが、ジョイスティックと十字キーが縦に並ぶのって、思った以上に使いにくいんですよね…
サイズが大きくなることをいとわず横並びにしたSteam Deckは秀逸なんだなぁと。

ディスプレイがスライドし、下からキーボードが現れます。
ちなみにマイクはキーボード面の右下にあります。

背面は吸気口が大きくあけられています。

また、左右グリップ部分にはL3・R3ボタンがあります。
実際に握ると、中指の第2関節か第3関節くらいの位置となり、かなりふわっと持たないと押しにくいという。
個人的にはボタン1個半くらい内側になると押しやすいのですが、そうすると今度は握った時にふいに押してしまう可能性もあり…結構難しいところですね。

ちゃんと技適も取得しています

右下にはメニューボダン。

左下はストラップホールで、左側面にmicroSDスロットと、マウスモード・コンソールモード切り替えスイッチがあります。

上2枚に映っていますが、スピーカーは左右下部、正面を向いた位置にあります。

音量はかなりありますが、100%にすると高音がやや割れ気味になります。
握った状態だとビビリ音も出るというか、スピーカ部が当たる親指の付け根が震え、指先まで伝わるので、音量100%でゲームプレイはやめた方がいいでしょう。

音質としては、低音は軽いものの、破綻は少なめ。
中音と高音は薄っぺらく、ボーカル曲などはワイヤレスイヤホン以下になります。

破裂音なども軽くてペラい代わりに刺さるような不快感はなく、ゲーム効果音が気に障りにくくなっています。
ゲームBGMや効果音を前提としたチューニングって感じですね。

重量

重さは実測で612g
良手持ちが基本なので、そこまで重いなぁと思うことはありませんが、割と中が詰まっているなとは感じます。

スタンド(オプション)

オプションというか別売りのスタンドも購入。

中身は組み立て式。差し込むだけなのですが、結構固くて割れるかと思った…

スタンドのインターフェース。
USBが3ポートにHDMIと有線LAN。一番左は電源です。

接続端子はわずかに遊びがあって傾けられるので、差し込みやすくなっています。

実際に差し込むとこんな感じ。
角度もちょうどよく、机の上にポンと置いておくのに向いています。

背面から。

比較

Android系ゲームコンソールの Anbernic「RG505」(4.95インチ)と比べると、グリップがあるとはいえ、厚みは2倍以上あります。

【レビュー】 Anbernic RG505:ちょっとだけ大きいけど有機ELが美麗な、ハイスペックゲームコンソール

「Win Max」と比べると、左右幅は「Win 4」の方がちょっと広く。

「Win4」の方が厚いです。
まぁ方向性が違うので、それがどうしたって話ではあるんですけど。

【レビュー】GPD WIN Max 2021:素晴らしい性能アップだけどコスパが微妙になったゲーミングUMPC

システム

起動前

ディスプレイ正位置はネイティブランドスケープ(横向き)。
小型端末はポートレート(縦向き)をソフト上で横向きにしていることが多いので、標準でランドスケープは好印象。
オールドゲームの中にはこの辺りが考慮されておらず、ネイティブ方向で表示してしまう場合があり、ネイティブポートレートだと実質プレイ不可になったりするので、この点は素晴らしいですね。

UEFIは旧BIOSスタイル。

恒例のバックアップです。

使用したのは「Macrium Refrect Free」で、バックアップサイズは66.16GBでした。
今まで見た中では最大容量かも。

システム情報

デスクトップ。Steamがありますが、これはインストール用ファイル。インストール作業自体は自分でする必要があります。

Motion Assistant」でTDPの設定などを行えます。
機能が詰め込まれていて情報密度もありますが、直感性は低めです。ファンの設定が分散しているので、ファンだけで項目をくくって欲しかったなぁと。
あと、操作性というか、リアルタイム反映でなく「OKボタンで反映」な世代としては、ちゃんと設定されたの?って不安が付きまとうのが難点。

確認すると、ちゃんと変更されます、

WinControls」ではキー割り当ての変更が可能。

HWiNFOによるシステム情報。

ストレージはパーティションが区切られています。
ゲームデータでシステム領域の圧迫(キャッシュ領域がなくなって動作が極端に遅くなるとか、アップデートができなくなるとか)を防ぐためには有効ですが、油断するとゲームをCドライブにインストールしちゃって、後が大変というかランチャーのデフォルトフォルダーの設定が面倒なことになります。
ランチャーの設定を最初にDドライブに向けることを忘れなければいい話なんですけれどね…

ゲームベンチマーク

レビュー機のスペック

レビュー機のスペックは以下の通り。

CPURyzen 7 6800U
グラフィックAMD 680M(RDNA2)
メモリ32GB
ストレージ1TB

※軽量級のDQベンチマークはグラフィック性能の向上により、本来の性能とスコアが一致しなくなったため、比較から外しています(計測はしているので末尾のスコア一覧には掲載しています)。

[中量級] FF XIV 暁月の終焉

設定メモリスコア評価
1920×1080 最高品質28W5477普通
15W4346普通
1920×1080 高品質28W6982やや快適
15W5899普通
1920×1080 標準28W8856快適
15W7754やや快適
1280×720 高品質28W10044快適
15W8863快適
1280×720 高品質28W11348とても快適
15W10311快適
FF XIV 暁月の終焉
GTX 16509368 / 快適
Ryzen 7 6800U(16GB×2/28W)5477 / 普通
Ryzen 7 7840U(16GB×4)5104 / 普通
Ryzen 7 6800U(16GB×2/15W)4346 / 普通
Core i9-13900H(16GB×2)4202 / 普通
Core i7-13700H(16GB×2)4017 / 普通
Ryzen 5 5800H(16GB×2)3723 / 設定変更
Core i7-11370H(8GB×2)3646 / 設定変更
Ryzen 5 5700U(8GB×2)3206 / 設定変更
Core i7-11390H(8GB×2)3118 / 設定変更
Core i5-1135G7(8GB×2)2846 / 設定変更
Ryzen 5 5600U(8GB×2)2835 / 設定変更
Core i7-1165G7(8GB×2)2734 / 設定変更
Core i5-1235U(8GB×2)2693 / 設定変更
Core i3-1115G4(4GB×2)1946 / 設定変更
Core i5-7200U(4GB×2)940 / 動作困難
Core i5-8250U(8GB×1)850 / 動作困難

1920×1080(最高品質)での比較

FF XIVはかなりの好成績。というか、なぜかRyzen 7 7840Uを超えています。
Zen3+VegaなRyzen 5 5800H比だと1.5倍弱のスコアとなっていて、RDNA2の強力さがよく分かりますね。

現状のIntel系モバイルCPU最強であるCore i9-13900Hも軽く置き去りにしています。
まぁ、Intelは次の世代でグラフィックをArcベースの新アーキテクチャ(Xe-LPG)に刷新されるので、アドバンテージは2023年中に留まるかもしれませんが。

[重量級] FF XV Windowsエディション

設定メモリスコア評価
1920×1080 高品質28W2420重い
15W2040重い
1920×1080 標準品質28W3361普通
15W2650やや重い
1920×1080 軽量品質28W4408普通
15W3428普通
1280×720 標準品質28W5250やや快適
15W4968やや快適
1280×720 軽量品質28W6299快適
15W5012快適
FF XV
GTX 16508162 / 快適
Ryzen 7 7840U(16GB×4)5994 / やや快適
Ryzen 7 6800U(16GB×2/28W)5250 / やや快適
Ryzen 7 6800U(16GB×2/15W)4968 / やや快適
Core i9-13900H(16GB×2)3757 / 普通
Ryzen 5 5800H(16GB×2)3644 / 普通
Core i7-13700H(16GB×2)3629 / 普通
Ryzen 5 5700U(8GB×2)3138 / 普通
Core i5-1135G7(8GB×2)2733 / やや重い
Core i7-1165G7(8GB×2)2702 / やや重い
Ryzen 5 5600U(8GB×2)2634 / やや重い
Ryzen 5 4500U(8GB×2)2606 / やや重い
Core i5-1235U(8GB×2)2591 / やや重い
Core i7-11390H(8GB×2)2585 / やや重い
Core i5-1135G7(8GB×1)2001 / 重い
Core i3-1115G4(4GB×2)1961 / 動作困難
Ryzen 3 4300U(4GB×2)1914 / 動作困難

1280×720(標準品質)での比較

重量級のFF XVでは、HD/標準画質で「やや快適」の評価。というか、FHD/最高画質でも動作困難の評価じゃなかったことに驚きました。
FHDでも軽量品質であれば「普通」評価ですし、モバイル向けCPUでもFF XVをプレイできそうです。

消費電力・稼働時間・騒音・温度

消費電力

アイドル時(輝度100%)13.0W
アイドル時(輝度50%)12.0W
アイドル時(輝度0%)11.2W
画面オフ時8.2W
スリープ時1.4W
充電(アイドル)50.1W
充電(電源オフ)39.9W
CINEBENCH(S)TDP28W:32.9W
TDP15W:30.5W
CINEBENCH(M)TDP28W:49.2W
TDP15W:46.2W
最大TDP28W:51.9W
TDP15W:49.6W
最大(充電中)TDP28W:92.4W

「Win 4(2022」の消費電力は、最大で51.9W。65Wの電源アダプタで収まる範囲です。
というか、TDP15WとTDP28Wの差が思ったほど出なかったんですよね…これ、常時TDP28W設定でもいいかも

サードパーティー製のUSB PD充電器を使って、20%前後からの充電+フルロードで92.4Wまで消費しました。
標準アダプタだと、充電しながらのプレイでは性能が下がる可能性があります。

稼働時間

キー入力のみ21912秒(6.08時間)
動画再生15734秒(4.37時間)
フルロード4572秒(1.23時間)

「Win 4(2022」の稼働時間は、アイドル状態で6時間強、ゲームプレイ中などのフルロード状態で76分でした。
他メディアのレビューでも短いと言われますが、さすがに延ばしようがない気が…

騒音

状況音量聞こえ方
室内(電源オフ)34.7dB
アイドル35.3dB
最大46.4dB
最大(背面)50.8dBうるさい

騒音レベル[dB]音の大きさのめやす自室内の聞き騒音
うるさい70掃除機
騒々しい街頭
非常にうるさい
60普通の会話・チャイム
時速40キロの自動車の内部
非常に大きく聞こえうるさい
声を大きくすれば会話ができる
普通50エアコンの室外機
静かな事務所
大きく聞こえる
通常の会話は可能
40深夜の市内
図書館
多少大きく聞こえる
通常の会話は十分に可能
静か30ささやき声
深夜の郊外
非常に小さく聞こえる
20ささやき
木の葉のふれあう音
ほとんど聞こえない

騒音は、アイドル時は静かなものの、ゲームプレイ中はそれなりにファン音がします。
ただ、ゲームに集中すると気にならないというか、無視するようにはなるんですけど。

ちなみにファンの回転数はアイドル時が2,500RPM、最大で4,781RPM。高負荷をかけた後ある程度温度が下がると3,500RPMとなり、その時は38.1dBでした。
また、ディスプレイを上げると排気口との間に壁ができる形となり、最大でも44.4dBまで下がりました。

わずかな差ではありますが、多少ですがキーボード面からの放熱もできるようになりますし、長時間高負荷をかける場合はディアスプレイを上げた状態で使った方がいいかもしれません。

温度

HWmonitor上では、CPU温度は取れず、GPU温度が最大80度となりました。

まとめ

「Win 4(2022)」はコンパクトかつ高性能なゲームコンソールとしては非常に優秀です。重量級タイトルでも設定を下げればプレイできますし、かつてのPSPくらいの感覚で持ち歩くには向いています。

一方で、6インチFHDという解像度は非常に細かく、Androidのようにいい感じに調節してくれるわけでもないので、文字の多いゲームなどは解像度を下げてプレイする必要があり、せっかくの高精細が活かせません。
ベゼルを限界まで狭くするとか、7インチ台になったらかなり変わるんじゃないかなぁと。

今回レビューしたのはメモリ32GBモデルでしたが、「Win 4(2022)」でプレイ可能な画質だと、16GBを超える場面はなかったので、ゲームプレイ用としてはやや過剰と言えます。
ゲーム以外の用途も考えている場合は32GBでもいいでしょうが、ゲーム専用なら16GBモデルにしてコストを抑えることを考えても良さそうです。

関連リンク

付録

ベンチマーク結果一覧

メーカーGPD
モデル名Win4(28W)Win4(15W)
CPURyzen 7 6800U
GPURDNA2
メモリ32GB
ストレージ512GB
PassMark 9Total4816.44375.9
CPU Single32303127
CPU Multi21591.118099.6
2D619.7560.2
3D6048.85046.3
Memory1801.11741.7
Disk18618.316411.4
PassMark 10Total
CPU Single
CPU
2D
3D
Memory
Disk
PassMark 11Total5737.95068.5
CPU Single33473304
CPU Multi21420.817706.8
2D771.4676.5
3D5361.74399.5
Memory2421.82415.5
Disk23313.523387
3DMarkTimeSpy26211751
Graphics23521553
CPU74526312
FireStrike63764309
Graphics69504616
Phisics1982716141
Combined24181659
NightRaid2434618650
Grapihics2966223014
CPU120798990
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すごく快適
8407
とても快適
1280・標準14756
すごく快適
10253
すごく快適
FF XIV(DX11)
紅蓮
1920・最高5369
とても快適
4362
快適
1920・高7005
非常に快適
6050
とても快適
1920・標準8910
非常に快適
7997
非常に快適
1280・高10197
非常に快適
9102
非常に快適
1280・標準11509
非常に快適
10724
非常に快適
FF XIV(DX11)
漆黒の反逆者
1920・最高5392
とても快適
4441
快適
1920・高6725
とても快適
5878
とても快適
1920・標準8392
非常に快適
8224
非常に快適
1280・高9674
非常に快適
8652
非常に快適
1280・標準11001
非常に快適
10117
非常に快適
FF XIV(DX11)
暁月の終焉
1920・最高5477
普通
4346
普通
1920・高6982
やや快適
5899
普通
1920・標準8856
快適
7754
やや快適
1280・高10044
快適
8863
快適
1280・標準11348
とても快適
10311
快適
FF XV(DX11)1920・高2420
重い
2040
重い
1920・標準3361
普通
2650
やや重い
1920・軽量4408
普通
3428
普通
1280・標準5250
やや快適
4968
やや快適
1280・軽量6299
快適
5012
快適
MHF(DX10)
大討伐
19201374711648
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Blue Protocol
(DX12・1920)
最高画質3087
動作困難
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動作困難
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設定変更推
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動作困難
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ベンチマーク結果画像

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