ひねりのいらない人用。DELL「XPS 13 9315」はTDP9WなCPUを使った従来スタイルのXPS

PC

2022年6月17日、DELLはIntel第12世代Core CPU(コードネーム:Alder Lake)を搭載した13.4インチノート「XPS 13 9315」を発売しました。

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スペック

■ XPS 13 9315
CPUCore i7-1250U
Core i5-1230U
メモリ16GB LPDDR5-5200
ストレージ512GB~1TB NVMe SSD(Gen4 x2)
画面13.4インチ IPS FHD+/UHD+
インターフェースUSB Type-C(TB4)×2
wi-fi802.11ax+BT5.2
サイズ295.4×199.4×13.99mm
重さ1.17kg

特徴

DELLは新型の「XPS 13」として「XPS 13 Plus 9320」を発売しています。

コンセプト機っぽい。 DELL「XPS 13 Plus 9320」は多分二度見される13.4インチノート

「XPS 13 Plus 9320」はタッチパッド部が見えないコンセプト機のようなデザインでしたが、「XPS 13 9315」は従来のスタイルのノートPCとなっています。
新規技術を盛り込んだ新設計モデルと、旧来の延長的なモデルの2種類展開というスタイルは前世代に当たる「9310」と「9305」と同じものですね。

歴代のXPSを並べると以下の通り。

2016年09月(9360):第7世代Kaby Lake
2017年09月(9360):第8世代 Kaby Lake Refresh(CPUのみ更新)
2018年01月(9370):第8世代 Kaby Lake Refresh
2019年01月(9380):第8世代 Whiskey Lake
2019年08月(7390):第10世代 Comet Lake
2020年01月(9300):第10世代 Ice Lake
2020年10月(9310):第11世代 Tiger Lake
2021年03月(9305):第11世代 Tiger Lake
2022年05月(9320):第12世代 Alder Lake-P ← New!
2022年06月(9315):第12世代 Alder Lake-U ← New!

CPU

「XPS 13 Plus」のCPUはIntel第12世代Alder LakeよりCore i7-1250UまたはCore i5-1230Uが搭載されます。
何気にTDP9W版なんですよね。

10年に一度の大変革。Intelの第12世代Core CPU「Alder Lake」はハイブリッド構成でCPU性能大幅強化
CPUPassMark
Core i9-12900H(14C/20T)305864019
Core i7-12700H(14C/20T)276273741
Ryzen 9 6900HX(8C/16T)254103473
Ryzen 9 5980HX(8C/16T)236303352
Core i5-12500H(12C/16T)236193713
Core i7-11980H(8C/16T)234663297
Core i7-1270P(12C/16T)228423824
Ryzen 7 6800H(8C/16T)227713304
Core i7-11950H(8C/16T)227283320
M1 Max(10C/10T)226813850
M1 Pro(10C/10T)224233849
Ryzen 7 5800H(8C/16T)214923087
Core i5-12450H(8C/12T)198203628
Core i5-1240P(12C/16T)182223381
Core i7-1260P(12C/16T)171623282
Ryzen 7 4800U(8C/16T)170972604
Core i5-11500H(6C/12T)163963145
Core i9-10980HK(8C/16T)163292881
Ryzen 7 5700U(8C/16T)162122622
Core i7-10875H(8C/16T)154872786
Core i5-1235U(10C/12T)148573529
Ryzen 7 4700U(8C/8T)136662556
Ryzen 5 5500U(6C/12T)131882456
Core i7-10750H(6C/12T)123892719
Core i3-1215U(6C/8T)123343549
Core i7-11370H(4C/8T)119783003
Ryzen 3 5400U(4C/8T)118672890
Ryzen 5 4500U(6C/6T)111332458
Core i5-11300H(4C/8T)111272825
Core i7-1165G7(4C/8T)106112878
Core i5-1135G7(4C/8T)101402728
Core i5-1230U(10C/12T)98962927
Core i7-1065G7(4C/8T)87312413
Core i5-10300H(4C/8T)87102621
Ryzen 7 3750H(4C/8T)82762105
Core i5-8259U(4C/8T)81362246
Ryzen 5 3550H(4C/8T)80142082
Core i5-9300H(4C/8T)78152355
Core i5-1035G1(4C/8T)77632310

上段:CPU総合、下段:シングルスレッド

サンプル数が少ない(Core i7-1250Uに至ってはデータなし)ので何とも言えませんが、TDP15W版(Core i5-1235U)に比べれば3分の2くらいのスコアです。
でもTDP9Wながら前世代Tiger Lake(Core i5-1135G7)に迫るスコアをたたき出しているわけで、ワットパフォーマンスはかなり向上していることが分かります。

TDP28WのAlder Lake-Pを搭載した高パフォーマンスの「XPS 13 Plus」と、性能を維持しながら低消費電力化した「XPS 13」という風に、前世代の「9310/9305」から一歩進んで明確に住み分けを図っている意図が伺えます。

メモリとストレージ

メモリは16GBのLPDDR5-5200
仕様表では8GBから32GBとされていますが、国内モデルでは16GB一択です。

ストレージは512GBまたは1TBでPCIe Gen4 x2接続。速度的にはPCIe Gen3 x4と同じですが、なんとオンボードです。
オンボードて…

その他

無線LANは802.11ax(Wi-fi 6E)対応のIntel Killer AX211。
XPSの名を関している以上、ここは妥協せずに最新モデルが使われています。

バッテリーは3セル51WHr
稼働時間は記載されていませんが、1時間で最大80%充電できるExpressChargeに対応しています。

内部画像を見ると、7割くらいバッテリーですね。
換装できそうなパーツは全く見当たりません。

ちなみに電源アダプタは45Wです。TDPが低いからこれで足りてしまうのか。

エコに配慮して、筐体は二酸化炭素排出削減な低炭素アルミニウムが使われ、梱包も100%再生材料または再生可能な材料で作られています。

外観

正面です。
「9305」までは残っていた下部ベゼルが細くなり、4辺狭額縁となりました。
多分ディスプレイ部分だけなら「XPS 13 Plus 9320」と変わらないんじゃないかと思われます。

ディスプレイは13.4インチでアスペクト比16:10、パネルは以下の3種類から選択できます。

・FHD+(1920×1200)、タッチ非対応、非光沢、100% sRGB
・FHD+(1920×1200)、タッチ対応、反射防止、100% sRGB
・UHD+(3840×2400)、タッチ対応、反射防止、90% DCI-P3

XPSは最新規格をガンガン取り入れているはずなのに、なぜかカメラは720p。そこは1080pじゃないの…?
一応デュアル センサーカメラで暗いところでも画質が向上したとのことですが…

インターフェースはThunderbolt4×2。ついに旧スタイルでも2ポートに減ってしまいました。
シンプルですが、これのおかげで先代の15.8mmから13.99mmまで薄くなり、超薄型と呼べるものになっています。

そういえば「XPS」の特徴の一つであったバッテリーインジケータも、これで姿を消すことになりましたね。

キーボードはアイソレートタイプ。
パネルスタイルな「9320」とは対照的です。

カラーはアンバーとスカイの2色。
人によって好みはあるでしょうが、全面統一カラーで結構おしゃれです。

まとめ

「XPS 13 9315」の価格は税込・送料込で174,133円(19%オフクーポン適用時)から。
「XPS 13 Plus 9320」よりは安いものの、結構高めです。

先代だと旧スタイルの「9305」は安価でしたが、新モデルでは他のサイズも含めて低価格モデルが消えたので、DELLは改めてXPSを高級ハイエンドに位置づけたのかなと。

が、昔ならともかく今では下位の「Inspiron」シリーズも完成度が高いし、「Inspiron 14 5420」なら80,175円から(※記事執筆現在の価格)と半額以下で済んじゃうので、正直なところ「所有する満足感」以上のものが見出せなくなっているんですよね…

高価格路線に入った以上、低価格製品とはどのように差別化しているのか、アピールの仕方というものが今後の課題となりそうです。

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